バンコクを訪れた観光客が必ず行くお寺といえば、王宮とワット・プラケオに、マッサージ寺として有名なワット・ポー、「暁の寺」との異名を持つワット・アルンなどが定番ですよね。
しかし、バンコクには独特の存在感を放つお寺がまだまだあるんです!今回は、そんなお寺の筆頭格であるワット・パークナムをご紹介します。この寺、まさに宇宙なんです!
▲ワット・パークナムは、寺院めぐりやショッピングで観光客が訪れるバンコクの中心部からはかなり外れたバンコク郊外にあります。公共交通機関だと、BSTスカイトレインのウタカート(Wutthakat)駅が一応の最寄り駅になりますが、そこからだと徒歩で20分位。猛暑のバンコクを20分も歩くのは体に応えるので、素直にタクシーを利用したほうが賢明です。
▲ワット・パークナムのある界隈は、運河が張り巡らされた下町風情の残るエリアで、オールドバンコクなどと呼ばれています。その名の通りまだまだ開発がされておらず、バンコクの庶民の普段の生活を感じられる、通なスポットです。
仏塔の中に入ってみよう!
▲その、情緒あふれるオールドバンコクの中心に位置しているのが、このワット・パークナム。純白の巨大な仏塔がランドマークになっています。高さは数十メートルもあり、遠くからでもよく見えるので、この仏塔を目指していけば迷うことはありません。
▲仏塔の中に入ってみましょう(土足厳禁)。仏塔内は何層かに分かれていますが、目指すは最上階です。
な、なんじゃこりゃ~!!!
見たこともない、極彩色の巨大な空間が広がっています!
▲エメラルドグリーンの怪しげな光を放つ大きなストゥーパと、天蓋を彩る目にも鮮やかな天井画。こんなものを生で見せられた私、まさに宇宙猫のような状態になってしまいました。
御本尊に参拝しよう!
▲さて、ワット・パークナムの本堂にはキンキラキンに輝くご本尊が安置されています。平日でも現地の参拝客が途絶えることなく訪れていて、かなり信仰を集めているようですね。
▲この御本尊のお方は、タイの高僧ルアンポーソッド(1884-1959、意外と最近の人!)で、タイの上座部仏教に新風を吹き込んだ方なのだそうです。ここまで来たのですから、ぜひ参拝していきましょう!
▲お寺の関係者の方や、現地の参拝客に、参拝方法を教えてもらいましたのでメモしておきます。まずは、右側の賽銭箱にお賽銭を入れ、その横の、ろうそく1本、線香3本、金箔がセットになったものと、花輪をとります。
▲燭台の前に立てられている巨大なろうそくを使って、自分のろうそくに火をつけます。
▲自分のろうそくに火がついたら、それを燭台に立てます。
▲自分のろうそくを立てたら、今度はそれを使って線香に火をつけ、線香を持ったまま両手を合わせてお参りします。
▲お参りが済んだら、線香を線香立てに立て……
▲花輪をお供えします。
▲最後に、金箔を御本尊に貼り付けましょう。金箔ですので、ちょっと触っただけで簡単に破れたり吹き飛ばされたりしてしまいます。扱いに注意しながら、御本尊にペタペタ貼り付けましょう。
ワット・パークナム訪問の注意点
ワット・パークナムは、観光のメインエリアからはだいぶ離れていますので、バンコクが初めてという方はあえて訪れる必要はないと思います。王宮やワットアルンなどの定番スポットの観光に時間を使ったほうが有意義です。
一方で、リピーターならばワット・パークナムは是非訪れてほしいところです。仏塔内部の素晴らしさはもちろん、観光客も少ないので、ゆっくりと過ごすことができます。また、周囲の下町の風情を楽しんでみるのもいいかもしれません。
ただし、ワット・パークナムは観光地化されてはいない、生きた寺院です。現地の方の信仰を集める神聖な場所で、中には瞑想をする方もいらっしゃいます。従いまして、現地の参拝客やお寺に敬意を払い、大声で話したりせずに静寂な空間を維持するように努めましょう。