中国国内では新型コロナウイルスが猛威を奮っていますが、とうとう中国政府は、27日から中国人の海外への団体旅行・パック旅行を禁止することを発表しました。
海外旅行、27日から禁止 新型肺炎拡散防止へ移動制限―中国(時事ドットコム)
このような感染症対策のための出国規制というのは異例で、私は他には存じ上げません。前代未聞とも言える今回の措置によって、中国人の移動に大幅な制限がかかるのは間違いないと思います。
特に日本人にとって困るのが、日本を出国したのちに帰国便が欠航になるケースです。日本出国前にキャンセルがわかれば、エアラインや旅行会社などに日本語で問い合わせができますが、出国後の外国滞在中にキャンセルになると、どう帰ったらいいか途方に暮れてしまうかもしれません。
そこで今回は、外国滞在中に中国発着便のキャンセルに見舞われ帰国できなくなった場合、どういったルートで(できるだけ費用を抑えて)帰ってこられるか、シミュレーションしてみます。
中国滞在中に帰国便が欠航になった場合⇒深セン&香港ルートが使える
中国滞在中に予定していた帰国便がキャンセルになってしまったら?これは怖いですよね。現在の混乱状況で中国から帰国できなくなったらと思うと、かなり焦ります。
こんなときは、まずは中国南部の都市深センを目指しましょう。幸いにして現段階においても中国国内のフライトは飛んでいます。国内線で深センまで行きましょう。
深センに着いたら、今度は陸路で香港を目指します。深センと香港は、鉄道やバスで結ばれています。当ブログでも、だいぶ前の記事ではありますが香港→深センの越境の様子をレポートしたことがあります。これの逆パターンで香港を目指しましょう。
香港からは、香港エクスプレスなどで日本へ飛びましょう。例えば香港エクスプレスの2月の日本への片道フライトは、直前でも1万円弱から購入できます。目的地にこだわらずに、とにかく日本に入国できるフライトを手配するようにしましょう。日本入国した後はどうにでもなりますから。
中国以外の滞在中に中国経由の帰国便が欠航になった場合:タイ等に迂回するのがおすすめ
例えば中国系のエアラインで第三国に旅行に来ていたのに、帰国の際に利用するはずだった中国乗り継ぎの便がキャンセルされてしまった、という場合を考えてみましょう。私がおすすめするのは、タイ/マレーシア/シンガポールに迂回して帰国するルートです。
東南アジアや南アジアに滞在中の場合
東南アジアや南アジアに滞在中なら、とりあえずLCCなどでバンコク・ドンムアンやクアラルンプール、シンガポールを目指しましょう。ドンムアンからはタイ・エアアジアX、ノックスクート、スクート、タイ・ライオンエアが、クアラルンプールからはエアアジアXが、シンガポールからはスクート、ジェットスターアジア、シルクエアーなどのLCCが、それぞれ日本に飛んでいます。いずれも片道1~2万円程度で購入可能です。
ヨーロッパ滞在中の場合
中国乗り継ぎでヨーロッパを旅行している方も多いでしょう。そんなときに帰国便がキャンセルとなると、困り果ててしまいますよね。でも大丈夫。ヨーロッパ域内便で、デュッセルドルフか、オスロ/ストックホルム/コペンハーゲンを目指してください。
デュッセルドルフからは、ユーロウィングスがタイのバンコクに飛んでいます。ユーロウィングスはLCCではありますがスターアライアンスに加盟しており、ANAにマイルを貯めることもできます。おすすめです。
オスロ/ストックホルム/コペンハーゲンからは、ノルウェジアンがバンコクに飛んでいます。こちらは独立系のLCCではありますが、フルサービスキャリアと同等の快適さで使えます。当ブログではクラビ→オスロのレポートをしました。
ユーロウィングスもノルウェジアンも、ヨーロッパからバンコクまでの片道はは最安で2万円程度から入手可能です。バクコクではスワンナプーム国際空港に到着しますので、無料シャトルバスでドンムアン空港に移動し、ドンムアンからはタイ・エアアジアX、ノックスクート、スクート、タイ・ライオンエアなどで日本に帰ることができます。
おわりに
以上、滞在地ごとにパターンにわけて帰国ルートを考えてみました。緊急事態に備えて、こういったルートでも帰ってこられるんだと意識しておくだけでも心にゆとりができると思います。