長距離LCCは怖くない!大手並みのサービスを誇るノルウェジアンに乗ってみた!

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 トラベラーの皆さん、こんにちは。つい先日、JALが新しく”ZIP AIR”というLCCを立ち上げるという報道がありましたね。年内にバンコク・スワンナプームとソウルに就航し、翌年以降に太平洋路線の就航を目指すとのことでした。もし太平洋路線が実現すれば、太平洋を横断する初のLCCとなります。

 ただ皆さんの中には、快適性の面から LCCによる中長距離路線に 不安を抱く方も多いのではないかと思います。そこで今回は、12時間を超えるLCCのロングフライトがいかなるものかをレポートしてみます。

 今回搭乗したのは、北欧のオスロとストックホルムを拠点としてアメリカやタイに中長距離便をばんばん飛ばしているノルウェジアン(ノルウェー・エアシャトル)です。ノルウェジアンは日本ではまだまだ知名度の低いエアラインではありますが、ヨーロッパではかなり浸透しており評判も上々です。ノルウェジアンが運航している長距離路線の中でも最も長いフライトの一つ、タイ・クラビ→ノルウェー・オスロの便に挑戦してみました。

■搭乗便: ノルウェジアン DY7252
■スケジュール: 14:45クラビ発→20:50オスロ・ガーデモエン着(所要時間12時間5分)
■機材: B787-9
■料金: 約23,000円(機内食、受託手荷物料含む)

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クラビ国際空港でチェックイン

 ノルウェジアンは東南アジア方面には、オスロ⇔クラビ、オスロ⇔バンコク、ストックホルム⇔クラビ、ストックホルム⇔バンコク、コペンハーゲン⇔クラビ、コペンハーゲン⇔バンコクの6路線に直行便を飛ばしています。これらのすべてがデイリーで運航されているわけではありませんが、意外と路線が多くてびっくりですね。

​ 今回のフライトの 出発はクラビ国際空港です。クラビ発オスロ行きが最も安かったのでこの路線をオンラインで購入しました。機内食、受託手荷物料金込みで約23,000円。まずまずのお値段ではないでしょうか。

 クラビ空港のカウンターでチェックインを済ませます。チェックインは搭乗時刻の3時間前から始まりました。チェックイン業務は、現地のタイ人の職員が行っており、なんのトラブルもなくスムーズにチェックインできました。

​ 交付されたのは、立派な厚紙の搭乗券。どこぞのアジア系LCCのような薄手のレシート状搭乗券でもなく、また某欧州系LCCのようにカウンターでのチェックインは有料などということもなく、フルサービスキャリア(以下FSC)と同等のチェックインサービスでした。

赤と白のツートンカラーの機体が印象的

​ クラビ空港は日本の地方空港レベルで搭乗施設も十分でないため、搭乗予定機は沖止め。ターミナルから機体まではバスに乗っての移動となりました。そのため、物珍しいノルウェジアンの機体を生で間近に拝むことができました。

 機体の前方は赤、後方が白に塗り分けられているのが特徴的です。カプセル錠剤のような非常にインパクトのあるカラーリングですね。中に乗り込んでみましょう。

LCCでもシートモニター完備!

​ エコノミークラスは3-3-3の配列となっています。グレーで統一されたシートがズラッと並んでいて圧巻です。

​ ノルウェジアンは、LCCにもかかわらずシートモニターが備え付けられています。中長距離便を運航するLCCは今まで何回か利用したことがありますが、シートモニターを完備しているのは、ジェットスター(日豪路線)ユーロウィングスくらいですね。

​ 足回りのスペースはご覧のとおり。LCCにしては比較的ゆとりがあります。少なくとも、窮屈さは感じられません。FSCのエコノミークラスと同等だと思われます。

​ シートテーブルを広げてみるとこのとおり。このシートテーブル、意外と頑丈に作られていてある程度体重をかけても安定しています。エコノミークラスにちゃちなシートテーブルを導入するFSCもあるのに、ノルウェジアンは頑張っている方ですね。

​ シートポケットの中身は非常にシンプルで、安全のしおりと機内販売カタログ、エチケット袋の3点のみが入っていました。余計なものは一切省くスタイルに好感が持てます。(オリジナル機内誌があっても大して読まないし。)

LCCなのに電源も完備!

​ そして何よりも嬉しいのが、LCCなのに電源設備を完備しているという点です。モニターの下部にはUSBスロットが一つありますし……

​ シートの座面の下には、ユニバーサル電源が備わっています。これさえあれば、長時間のフライトでも自分の端末を充電することができますね。というか、FSCですら電源設備のないエアラインなど掃いて捨てるほどあるのに、LCCにもかかわらずしっかり完備しているノルウェジアンはかなり評価していいと思います。

機内サービスもフルサービスキャリア並み

​ さて、ほぼ定刻通りに出発した当フライトですが、エコノミークラスはガラガラのスカスカでした。トータルでも十数名しか乗っていなかったようです。こんなに空いているフライトは初体験でした。12時間を超えるロングフライトではありますが、横3席を独占使用してエコノミーフルフラット状態で過ごすことができたので、かなり快適でした。

 離陸後しばらくすると、プレオーダーしておいた機内食が提供されました。ノルウェジアンのエコノミークラスの機内食は有料で、オンラインで事前にオーダーしておくか、機内で購入することもできます。事前オーダーのほうが若干安くなるので、チケット購入時に合わせてオーダーしておくのがいいでしょう。

​ 今回はタイカレーでした。LCCの機内食は期待を裏切られることが多いのですが(特に東南アジアのLCC)、ノルウェジアンの機内食はかなりレベルの高いものでした。まともなタイカレーで、味付けもしっかりしており、満足できました。欲を言えば、もう少し量があってもいいでしょうか。

 食後はさすがに手持ち無沙汰です。ノルウェジアンでは有料の機内エンタメが用意されています。この点も積極的に評価したいですね。ただ、日本人客を想定した路線ではないため日本語コンテンツは皆無。今回は利用しませんでした。登場する際は、暇つぶしのコンテンツを自分で用意しておいたほうがいいでしょう。

機内販売でオリジナルグッズを購入

​ なんとなくモニターをいじっていると、機内販売の購入画面に行き着きました。ノルウェジアンではモニター上で機内販売品を購入できるんですね。搭乗の記念に、北欧風のオリジナルデザインのエコバッグと真空断熱タンブラーを購入しました。

​ こちらがそれ。かわいくないですか?すっかりお気入りになりました。これをゲットできただけでもノルウェジアンに搭乗した甲斐がありますね。

おわりに

​ 飛行機はほぼ定刻通りにオスロ・ガーデモエン国際空港に到着しました。LCCのロングフライトだと、サービスが最低なんじゃないかとか、窮屈で疲れるんじゃないかとか、色々見を構えてしまうかもしれませんが、ノルウェジアンにかぎって言えばほぼFSC並のサービスレベルです。FSCとの違いは、機内食や機内エンタメなどのオプションが有料かどうか、それくらいですね。

 ノルウェジアンはタイ⇔北欧を片道2万円程度で飛んでいます。私のような物好きな人以外、日本人があえてタイまで赴いてノルウェジアンに乗る価値はないと思いますが、かなり優秀なLCCですのでタイだけにとどめておくのはもったいないと思っています。ぜひ日本にも就航してもらいたいですね。

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