トラベラーの皆さん、こんにちは。皆さんは、世界最大の旅客機A380に搭乗したことはありますか?
ご存知の通り、A380は総2階建てというとんでもないことを実現してしまった夢の超大型旅客機ですよね。A380が世界の空を飛び始めた頃はその大きさに度肝を抜かれましたが、今や数多くのエアラインがA380を運航し、そう珍しい機材でもなくなりました。
日本路線でも、シンガポール航空やタイ航空、エミレーツ航空、大韓航空、エールフランス航空、ルフトハンザドイツ航空などがA380を飛ばしているor飛ばしていました。
今回は、A380を日本路線に飛ばすエアラインの一つ、アシアナ航空のA380の2階席エコノミークラスを利用してみました。一体どんなフライトなのでしょうか?
◆搭乗便: アシアナ航空OZ102便
◆使用機材: A380-800
◆スケジュール: インチョン9:00発→成田11:20着
搭乗開始!
アシアナ航空は、仁川国際空港の第1ターミナルからの出発となります。仁川国際空港では、今年はじめに新たに第2ターミナルが供用開始となり、大韓航空を主とするスカイチーム系エアラインがそちらに移転しました。そのため、第1ターミナルは完全にアシアナ航空のシマとなっています。
ゲートを通過すると、出てきました、運命の分かれ道!左側はA380のメインデッキに、右側はアッパーデッキに通じています。今回はアッパーデッキですので、ワクワクドキドキを抑えつつ右側の通路に進み搭乗します!
アッパーデッキは落ち着いた雰囲気
こちらがアッパーデッキのエコノミークラス。座席配列は2-4-2となっています。一方メインデッキのエコノミーの配列は3-4-3ですので、それと比べると横に2列ほど少なくなっています。そのためか、幾分落ち着いた雰囲気でした。とはいえ、シート自体はまったく同じなので、快適性はどちらも同じです。
シートはスッキリとした作りになっていて、大きめのタッチパネル式シートモニターが印象的です。
写真を見ておわかりいただけるように、バルクヘッド席でもモニターは壁掛けになっています。通常この席では、シートの肘掛け下から引っ張り出すのが一般的ですが、これだと離着陸の際は所定の位置に戻しておかなければならないため、映画などを鑑賞できないんですよね。
壁掛けであればそういったことは不要なので、離着陸の際もエンタメを楽しむことができます。
エグジットロウ席を確保!
さて、そうは言いつつも、今回は離着陸の際にモニターを片付けておかなければならないエグジットロウ席を利用しました。なぜなら……
こんなにも足元が広いんですもの。足をピンと伸ばしても前の座席には届かず、人が余裕で通れるだけのスペースがあります。前の座席の圧迫感がないというのは本当に楽ですよ。
ハード面をチェック
さて、ハードウェア周りをチェックしてみましょう。私の座ったシートにはUSB電源スロットが1つのみ。一方お隣のシートには、USB電源とユニバーサル電源が1口ずつ備えられていました。この差って一体何?
肘掛け下には、モニター操作用のコントローラーが収まっていました。ボタン数も少なくてシンプルです。
シートモニターとシートテーブルを引っ張り出してみるとこんな感じになります。互いに干渉しないように作られていて、その点はかなり評価できます。
ストレージに注意!
ストレージもチェックしてみましょう。アッパーデッキのオーバーヘッドビンは、メインデッキのそれに比べと若干狭めです。機内持ち込みサイズのキャリーケースを持参したのですが、窓側のオーバーヘッドビンには収まらず、中央のそれに移してやっとカバーが締まりました。キャリーケースを持ち込む際にはご注意ください。
一方、窓側の座席の特権として、シートと窓の間にサイドストレージが用意されています。これはA380やB747のアッパーデッキではぼぼデフォルトの仕様になっているのですが、このストレージがなかなかに使い勝手がいいのです。タブレットやノートパソコンも入りますし、大きめのポーチやハンドバッグも収納できます。
エコノミークラスの一般座席では前の座席の下に荷物を置くように進められますが、それが嫌な方はぜひアッパーデッキの窓側のシートを確保し、サイドストレージを活用してください。
シートポケットには、安全のしおりや機内誌、機内販売カタログなどが入っていました。シートポケットは大きなポケットが一つだけ。例えばポケットが小分けになっているシンガポール航空のように、利用者目線の作りにはなっていないのが若干残念ではあります。
機内食はまずまず
2時間強のフライトではありますが、機内食はきちんと提供されます。今回は鶏の唐揚げにしてみました。飲み物は、水、コーラ、オレンジジュース、コーヒー、お茶というラインナップ。飲み物については、もう少し充実させてくれれば言うことなしですね。
アシアナ航空は2018年夏に、機内食のケータリング業者の変更のためにトラブルが発生していると話題になっていましたが、今回の機内食は、私が2017年春に経験したコンビニスナック機内食よりはだいぶマシになったと思います。唐揚げもまずくはなく、機内食としては合格水準です。
清掃がダメ!
しかし、別な面でダメ出ししておかなければなりません。それは、清掃の不徹底ぶりです。以前スクートでシンガポールに行った際、キャビンの汚れの酷さを指摘したことがあります(⇒参照記事)。今回のフライトのキャビンは、残念ながらその時のスクートと同レベルの汚さでした。
通路には、クッキー?の食べかすが落ちています。これを見ただけでげんなりしちゃいますね。
液晶モニターのヒンジ部分もご覧の通りの汚さ。汚れがこびりついてしまっています。おそらく、機材使用開始以来ここは掃除していないんだろうなぁ。これはかなり引きます。
さらに、サイドストレージにもコーラかコーヒーのシミが。ウウウッ……
アシアナ航空は、もうちょっとしっかり清掃をしてください。本拠地であるインチョン発のフライトでこの程度の清掃しかされていないので、他の便も同様だと類推して差し支えないでしょう。フライトの楽しさが半減してしまうので、どうにかして改善してほしいものです。
おわりに
ほぼ定刻通りに成田空港に到着しました。世界最大の旅客機であるA380は、空旅ファンの憧れの的ですよね。ですので、毎回A380で空を飛ぶ際は何かしらワクワクドキドキしてしまいます。
しかし、機内清掃の不徹底ぶりが目についてしまい、十分にはフライトを楽しむことができませんでした。A380はアシアナ航空の顔でもあるのですから、ぜひ清掃には力を入れてほしいものです。