今回は、アシアナ航空のインチョン→成田のエコノミークラスの様子をご紹介します。アシアナ航空は、もう何年も前からスカイトラックス社の格付けで5つ星を取り続けていることで有名ですよね。サービスの面ではかなり評価が高いエアラインの一つです。しかし、実際のフライトはドウだったのでしょうか……
◆搭乗便: アシアナ航空OZ106便
◆使用機材: A330-300
◆スケジュール: インチョン15:25発→成田17:50着
▲今回乗ったのはA330-300型機で、ビジネスクラスが30席、エコノミークラスが245席の機材でした。インチョン空港のメインターミナルから搭乗します。
▲アシアナ航空は、アップルのWallet(旧Passbook)系の電子搭乗券サービスに対応しており、オンラインチェックインをした後にスマホにダウンロードされるQRコードを提示すれば、完全にペーパーレスで飛行機に搭乗できます。保安検査やゲートで、スマホに表示されるQRコードを見せるだけでスイスイ進むことができ、大変便利なので超おすすめです。ちなみに、同サービスをアンドロイド端末でも利用可能なアプリが出ているので、アンドロイド派の人も問題なく使えます。
▲さて、スイスイっと搭乗しました。アシアナ航空のA330-300のエコノミークラスのシート配列は2-4-2。A330型機としてはごく標準的な配列です。シートは、ヘッドレストが可動式になっていて、自分の好みの高さに調整することができます。
▲特筆したいのが、足回りのスペースの広さです。あくまでも私の体感ではありますが、今まで乗ったエコノミークラスの中でも、このエコノミーシートが最もゆとりがあると感じられました。足を伸ばしても前の座席にあたることがなく、大変快適です。
シートモニターもかなり大きめで、映画なども存分に楽しむことができると思います。日本語に対応したコンテンツもそこそこ用意してあり、2時間強のフライトにしては充実していると思います。その一方で、USBスロットやユニバーサル電源の設備がなく、スマホなどの充電はできないのが残念です。
▲モニターのコントローラーは肘掛けに収納されています。このタイプのコントローラーって嫌いです。コントローラーを引っ張り出すのに、わざわざ身を捩らなければなりませんから。
▲シートポケットには各種リーフレットや機内誌が計5点用意されていました。大部分がハングル表記で、一部が英語です。ですので、ハングルが読めないとキツイですね。ヘッドフォンは搭乗時にすでにシートポケットに入っていました。イヤホンジャックは2穴タイプのものが使われています。
▲さて、このフライトで私が最も不満だったのが機内食です。離陸後しばらくして機内食が配られたのですが、いきなりこんなボックスを手渡されました。機内食といったらトレーで出てくるものと思っていましたので、こんなボックスが出てきて少々面食らいました。
▲あけてみるとこんな感じ。、小さいボックスにはアメリカンドッグ(画像上)が、大きいボックスには、カップウォーター、フルーツ、お菓子の3点が入っていました。えっ、これだけ?ショボすぎません?いくら2時間の短距離フライトとは言え、機内食のメインがアメリカンドッグ1本というのは悲しすぎますよ。コンビニのレジ横のスナックを、あえて機内で食べる気にはなりませんよね。
例えば、サービスの評判が芳しくない中国国際航空の上海便でさえ、いわゆる機内食らしい機内食を提供してくれるんですよ(味は別として)。それなのに、5つ星エアラインのアシアナ航空の機内食がこれだけっていうのは、おかしくないですか?航空旅行という非日常体験から、一気に現実に突き落とされたような感じで、興ざめしてしまいました。
▲それに、ドリンクのチョイスもショボいんです。メニューは、コーヒー、お茶、オレンジジュース、水の4種類のみ。こんなもんなのかなぁ。5つ星エアラインということで期待していただけに、非常に残念でした。
▲平日の午後の便で搭乗率は7~8割。結構需要がある路線なのですから、もう少し機内食を頑張ってもらえると嬉しんですが……
【まとめ】
アシアナ航空106便は、シートが比較的きれいで設備も悪くはありません。足回りのスペースの広さを考慮すると大変快適なフライトだと思います。一方で、機内食やドリンクのレベルはかなり低いくコンビニスナックレベルです。これならば、自分で食事を持参したほうがマシと考える人もいるのではないでしょうか。
今回のフライトでは、ハード面とソフト面でのサービスレベルのギャップが大きく、戸惑いを覚えました。成田⇔インチョン間にはLCCが複数就航しているため競争が激しくコストカットをせざるを得ないのかもしれませんが、だからこそ機内食を充実させるなどしてLCCとの差別化を図り、5つ星のフルサービスキャリアとしての意地を見せてもらいたいところです。