シンガポール航空のビジネスクラスで、シンガポールから香港までのフライトでした。シンガポール航空のサービスには、世界的にも定評がありますよね。私は今までシンガポール航空はエコノミーしか利用したことがなかったのですが、そのエコノミーのサービスでさえ大変素晴らしく、他の航空会社とは一線を画すスタッフの質の高さを感じていました。今回初めてビジネスクラスを利用したのですが、大変充実したフライトとなりました。
チャンギ国際空港の第3ターミナルでチェックインを行います。このターミナルのチェックインカウンターはいつもガラガラで、行列ができているのを見たことがありません。第1、第2は多くの人でがやがやしているのですが、ここではそういう喧騒が全くなく、非常に静かです。第3ターミナルはシンガポール航空の他数社しか利用していませんから当然なのですが、とても贅沢なチェックインですね。
グランドスタッフも手際がよく、サクサクと進みます。荷物を預け、ボーディングパスを受け取りました。ビジネスクラス利用者は、シルバークリスラウンジのビジネスクラスエリアに招待されます。ラウンジの様子についてはこちらの記事をご参照ください。
いよいよ搭乗です。今回利用したのはSQ868便、19:50シンガポール発、23:35香港着の4時間弱のフライトで、機材はB777-200でした。
こちらがビジネスクラスのシートです。2-2-2という配置で非常に贅沢な作りになっています。
アサインされたのは、17Cのバルクヘッドシートでした。ただでさえスペースの広いSQのビジネスですが、さらに輪をかけて広くなっています。足をぶらぶら出来てしまいます(笑)。今回のビジネスクラスは比較的空いており、隣の17Aが空席でしたので、そちらに移動しました。
ノイズキャンセリングヘッドフォンが配られました。このヘッドフォンはどこのメーカーのものなのでしょうか、非常に性能がよく質の高いものでした。
ふかふかのスリッパも配られました。結局は使う機会がなかったのですが。
こちらがメニュー。このフライトではディナーが用意されています。
メインは鴨のシチュー、焼いたタラのバターレモンタラゴンソース添え、フライドポーク、ラム腰肉のレモンローズマリー焼きの4つから選ぶことが出来ます。私はタラにしました。
食前酒は、オリジナルカクテルの「シルバークリススリング」。シンガポール航空でのみ提供されており、とても美味。
前菜は、タコと海老のマリネ。甘酸っぱいソースと相まって、大変美味でした。
メインのタラです。マッシュポテトと野菜が添えられています。かなりボリュームがあり、この時点でもうお腹いっぱいでした。
でも甘い物は別腹。デザートに、スイスのモーベンピック(Movenpick)のティラミスアイスクリームを頂きました。これも大盛りで、日本のアイスクリームの倍以上の量がありました。クリーミーで大変美味でした。
このあとさらに、フルーツやチーズが運ばれてきたのですが、もう完全に満腹だったので、残念ながら断らざるを得ませんでした。
満腹になったので、シートを倒して寝ます。このシートはアングルドフラットシート。完全に水平にはなりませんが、十分に快適です。というか、へたなフルフラットよりもシンガポール航空のアングルドフラットのほうが上だと、使ってみて思いました。
少しうとうとしました。
目をさます頃には、すでに香港への最終アプローチ。ずっと眠ってしまっていたようです。大変快適に過ごしました。
シンガポール航空はハード面でもソフト面でも、世界最高水準であることを改めて実感しました。
昨今多くのエアラインのビジネスクラスでは、互い違い配置のスタッガードシートや斜め配置のべリンボーンシートがこぞって導入されています。しかし、こういったシートは狭いスペースの中で無理やりフルフラットを実現しようとするがためにパーティションが高くなり、かなり圧迫感がある作りになってしまっています。1席あたりの幅も狭く、例えば、B777の一般的なスタッガードでは、実質的に2-4-2の8席を詰め込んでいます。エコノミーの配置が3-3-3の9席ですので、1席あたりの幅はエコノミーとあまり差がありません。
一方、今回のシンガポール航空は、旧タイプのアングルドフラットシートではありますが、足元や胴回りのスペースが広く開放的です。また、横に2-2-2と余裕をもって配置されており、窮屈さは殆ど感じられません。最新トレンドの他社シートよりも、シンガポール航空の旧シートのほうがはるかに快適に感じられます。
また、CAのサービスもピカイチでした。数年前にエコノミーを利用した時も、「この航空会社のCAは他とは違う」感じてはいましたが、今回のビジネスクラスの利用で改めて実感いたしました。物腰が柔らかく、常に乗客に目が行き届いており、乗客の要望を先回りして実現していました。次回も利用したくなるフライトでした。