人がいない上海浦東国際空港。新型コロナウイルスで日中間のフライトはどうなってる?

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 トラベラーの皆さん、こんにちは。巷では、新型コロナウイルスに対する懸念で話題が持ちきりですね。この影響で、2020年は航空旅行にとっては受難の年となりそうです。

 さて、ブログ管理人は2月中旬に、上海浦東国際空港で乗り継ぎのために一時入国をしました。上海浦東国際空港はいつもの賑やかさはどこへやら、異様な雰囲気に包まれていました。今回は、上海浦東国際空港到着→入国→出国→帰国フライトの様子をレポートします。

中国入国には体調申告書が必要

 上海浦東国際空港に降り立っても、すぐに中国に入国できるわけではありません。目下、中国に入国するためには上のような体調申告書の提出が求められています。この申告書は機内で配られ、予め記入しておくようにと促されました。空港到着後、検疫ブースにて全身防護服に身を包んだ検疫官に申告書を提出し、チェックを受けてからイミグレに進みます。

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イミグレは閑古鳥が鳴いていた

 上海浦東空港の入国審査は人っ子一人いないガラガラ状態でした。通常なら長蛇の列ができているはずの浦東空港の外国人用レーン。しかし、このとき入国しようとしていた外国人はなんと私一人。さらに外国人用の審査ブースには審査官がおらず、結局中国人用のブースで審査を受けました。

 入国審査自体は通常のものと変わらず、特に何か質問されることもなく、いつもどおり指紋読み取り機で指紋を採取され、パスポートにスタンプが押されました。ただ他人が触れたものが怖かったので、指紋読み取り機に触れた指とパスポートは、審査完了後急いでアルコールティッシュで拭き取りました。

上海浦東空港の国際線は8割欠航

 さて、一旦入国し荷物を受け取ったものの、中国自体には用がないし滞在したくもないので、すぐに帰国便にチェックインしました。フライトボードを見てみると、ほとんどの国際線が欠航になっています。

 こんなにたくさんの”Cancelled”が並んだフライトボードって、なかなか見られませんよね。異常事態になっているのがひと目で分かります。

 帰国便のチェックインは、対面カウンターだとリスキーだと思い、自動チェックイン機を使いました。続いて出国審査場に行ってみると、入国審査のときに提出したものと同じ様式の体調申告書の記入を再度求められ、同じく防護服姿の検疫官に手渡しました。出国審査、保安検査とも人が少なく、ぱぱっと通過することができました。

ターミナル内も人がいない

 制限エリア内も全く活気がありません。というか、数名しか人がいない!免税店やレストランも開店休業状態。こんなにも寂しい浦東空港っていまだかつてあったのでしょうか。

 いつもなら大勢の人が搭乗を待っているはずのベンチエリア。この日は、ほんの数名しか見当たりません。異様な静寂がターミナル全体を包んでいました。

 搭乗までの時間をプライオリティ・パスの提携ラウンジで過ごしたのですが、ここも人がおらずサービスも簡略化されていました。グラスは使い捨ての紙コップに替わっていて、ホットミールもなく、あるのは小分けパックに入ったフルーツやサンドイッチなど。食欲もわかず、結局缶ジュースしか手を付けませんでした。

 ラウンジの清掃スタッフさんも手持ち無沙汰(かつ清掃を入念にしている)なようで、私がソファを移動したらすぐに飛んできて、座っていたソファをアルコール消毒していました。(かなり感じ悪い。笑)

帰国便の乗客は一桁台

 ようやく帰国便の搭乗時刻となりました。あれだけ”Cancelled”が出ていたので、自分の便も本当に飛ぶのか搭乗時刻まで確信が持てなかったののですが、なんとか日本まで私を連れ帰ってくれるようです。

 35席設けられているビジネスクラスは乗客ゼロ!人っ子一人いません。こんなの見たことありません!

 エコノミークラスの乗客は一桁台。ガラガラです。まさに空気を運んで飛んでいるという表現がぴったりです。

重装備の乗客も

 乗客の中には、こんな重装備でフライトに挑んでいる方もいました。ウイルスが服に付着するのを防ぐためか、頭から膝上まで、ビニールのレインコート(?)ですっぽりと身を包んでいます。顔にはマスクとゴーグルを着用。個人でできる最大限の対策を取っているようです。

 ただ、こういった重装備がどれだけ効果があるのかは懐疑的にならざるを得ませんね。レインコートに直接手が触れてしまっている時点で、ほとんど意味がないと思います。服装に気を使うよりも、こまめな手洗いや手で目鼻口をいじらないことに気を使ったほうがいいのではと個人的には思います。

日本の検疫では質問表を提出

 現在、中国から日本への便の乗客には、検疫にて質問表の提出が求められています。この質問表は飛行中にCAさんによって配布され、搭乗便と座席番号まで記入するようになっています。これで濃厚感染者を特定しようとする試みのようです。ただ、今回のフライトのようにガラガラな機内では、乗客同士は離れ離れに座っておりお互いに話す機会もなく、濃厚接触の危険性は殆どないものと思われました。記入した質問表は、入国審査手前の検疫所で検疫官に提出しました。

おわりに

 以上、上海浦東空港での乗り継ぎから帰国までのレポートでした。上海で乗り継いだ際には私も非常に緊張しており、マスクはもちろん着用し、こまめにアルコールティッシュで手を拭ったり手が触れる部分を拭いたり、手で目鼻口をいじらないように気をつけていました。幸いにして、今の所コロナウイルス感染を伺わせる兆候はありません。

 一方SNS上では、「(今でも)中国人が大勢日本に来て、マスクを買い漁っている」などという言説がよく見られます。後段の真偽は不明ですが、前段に関してはこれは明らかなデマだと思います。

 というのも、フライトボードの欠航数からおわかりのように、今現在、中国人が中国から出国するためのフライトが殆どありません。あったとしても、今回私が搭乗したフライトのように、その搭乗者数は数えるほどしかいません。そもそも、中国人が今も大勢日本に来ているのなら、ターミナルは中国語でもっとにぎやかなはずです。その中国語が全く聞こえてこず、静寂に包まれているのですから。

 新型コロナウイルスのための需要減により日中間のフライトは大幅に削減されていますが、ことフライトや空港に限って言えば、ウイルス感染のリスクはかなり低いのではないかと思います。フライトや空港がこんなにも人気がないと、ウイルスよりも逆にその静寂が怖いです。

 今後しばらくは航空旅行には厳しい局面が続くと思いますが、新型コロナウイルスが落ち着いた頃にまた出かけられるように、チケット漁りに徹しようと思います。

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