前便遅延でも乗継便に強引に乗せるSWISS!チューリッヒ空港で乗り継ぎ強行の舞台裏

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 トラベラーの皆さん、こんにちは。みなさんは、前の便が遅れて、乗継便に乗り遅れそうになってハラハラしたことありませんか?

 先日、チューリッヒで乗り継ぐ際に、まさにそんな体験をいたしました。前の便が大幅に遅延し、乗り継ぎ便の搭乗時刻に間に合わせるなんて絶対無理なピンチな状況になったのです。しかし、スイスインターナショナルエアラインズ(以下SWISS)のグランドスタッフの案内で秘密の通路を利用し、なんとか予定していた瓶に滑り込むことが出来ました。今回はその時の様子をレポートします。

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早い便へ振り替えされず、当該便は遅延

 私が予約しておいたスケジュールは以下のとおりでした。

LX1733 ローマ 19:55 → チューリッヒ 21:30
LX0176 チューリッヒ 22:45 → シンガポール 18:00(+1)

 ご覧の通り、チューリッヒでの乗り継ぎ時間が1時間15分しかなく、その間に降機→イミグレーション(&手荷物検査)→ターミナル移動→搭乗の4つのプロセスをこなすのは若干厳しいかなと不安に思っておりました。

 そこで、当日時間に余裕があったため、空港にだいぶ早く赴き、SWISSのチェックインカウンターで「乗り継ぎが不安なので1つ早い便に振替えてもらえないだろうか」とお願いしました。しかし、返事はNO。「チューリッヒ空港のミニマムコネクティングタイムは45分だから問題ない」とのことで聞き入れてもらえず。この時から、嫌な予感がしていたんですよね。

 その予感は、見事に的中します。なんと、搭乗予定のローマ→チューリッヒの便が、機材到着遅れのため、出発時刻が1時間程度遅れるとアナウンスされました。

 あー、だから言わんこっちゃない。1時間遅れとすると、単純計算でチューリッヒでの乗り継ぎ時間はたった15分しかありません。こんなの無理やん?乗り遅れ確定やん?

 ゲート前でグランドスタッフに乗継便に間に合うのか聞いてみても、「わからない。チューリッヒのスタッフが対応するから、チューリッヒについたら聞いてみて」と、いかにもラテン系なノリの適当な答えが返ってきました。そんな事言われると、逆に不安になるよー!

フライト自体は満足

 スケジュールよりも1時間遅れでLX1733(ローマ→チューリッヒ)の搭乗が始まりました。機材はA321-100のナローボディ。左右に3-3のシート配列になっています。シートピッチはさほど広くはなく、日本のLCCと大差ない印象でした。

 ただ、SWISSはサービスに定評があります。ヨーロッパのエアラインは、CAさんにつっけんどんな対応をされることがままあるのですが、SWISSのCAさんは終始にこやかで丁寧にサービスしてくれます。

 また、1時間強ほどのフライトでも、簡単な機内食が提供されます。今回は、スイスチーズとハムを挟み込んだバゲットサンドでした。なかなかに美味でした。

 さらに食後には、飲み物と一緒にSWISS名物のチョコレートも配られました。このチョコレートは、全フライトの全搭乗客に配られるので、SWISSに乗る際には是非試してみてください。甘くて美味しいですよ。

 搭乗率は6~7割ほどだったでしょうか。思いの外、席が埋まっていなかったのは、時間帯のせいなのかもしれません。フライトは大変スムーズでした。(遅延していますが。)

大幅遅延で着陸も、乗り継ぎ強行!

 さて、問題はチューリッヒでの乗り継ぎなんですよ。フライトが快適でも、乗り継げなきゃ意味ないんですよ!(と思いつつも、正直「乗り継ぎできなかったら、SWISS負担でチューリッヒのホテルに1泊かな、しめしめ」と考えておりました。)

 機内では、モニターに乗り継ぎ情報が表示されます。私の乗るLX0176便はE34ゲートですね。了解です。

 加えて、ターミナルマップも表示されます。今乗っている飛行機はA67ゲートに到着するようですね。そこからE34へは……

 コンコースE、離れ過ぎじゃありませんか!チューリッヒ空港を利用したことがある方ならおわかりと思いますが、長距離便が発着するコンコースEはメインターミナルからは1km程度離れていて、空港内鉄道を利用して移動するんです!ハァ?空港内鉄道って思いの外時間がかかるんですよね。どうすりゃいいのよ。

 そんな困惑気味な心持ちのまま、飛行機はチューリッヒ空港に着陸しました。降機すると、ドアの直ぐ外でスタッフの方が”Conection to Singapore”などと書かれたボードを掲げており、私をピックアップしてくれました。

 乗り継ぎ客が全員揃うと、通常のボーディングブリッジは利用せずに、エプロンに階段を使って下りて、待機していたミニバンに乗せられました。

 これ、なんかもうVIP待遇じゃないですか!(笑)ミニバンがエプロンを疾走していきます。

 一度車を降ろされ、ターミナルの地上階に特別に設けられたショートコネクション客専用のイミグレーションで出国審査を受けます。通常ならこんなところを使うことはありません。(こんなところを使わないことに越したことはないのですが。)

 乗り継ぎ客全員の出国審査が終わると、再びミニバンで空港内を激走します。一般客が利用することはない秘密の地下トンネルでコンコースEに向かいます。

 コンコースEに到着。これまた一般客が使うことはない秘密のエレベーターで出発フロアに上がります。

 そのあとは、E34ゲートに猛ダッシュ。どうやら私が最後の搭乗客だったようで、グランドスタッフのみなさんがずっと待ってくれていました。降機してからここまでおよそ10分強。SWISSのチューリッヒのスタッフ、スゲーな。何が何でも、乗り継ぎ客を載せようという執念が感じられました。

おわりに

 通常、まともなエアラインでは、通しで買ったチケットであれば前の便が多少おくれようとも、スタッフが責任を持って乗り継ぎに間に合わせてくれます。ですので、「乗り遅れたらどうしよう」とか、いらぬ心配をする必要はありませんね。(ただ、そういったことに無頓着なエアラインも中にはあります。)

 とはいえ、やはり遅延で乗り継ぎ時間が削られるのは心臓によくありません。それに、楽しみにしていたチューリッヒのラウンジにも全く立ち寄れませんでしたし。ローマのチェックインカウンターの方、空席はあったのだからちょっと気を利かせて1本早い便に乗せてくれていたらなぁ。チケットのルールの関係でできなかったのかもしれませんが、その点が悔やまれますね。

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