音楽の都ウィーンには、あのベートーヴェンが常連だったという、カナッペが名物のカフェバーがあります。それが、こちらのツム・シュヴァルツェン・カメール(Zum Schwarzen Kameel)です。ウィーンに行ったならば、ここでカナッペを食べないと意味がないと断言できるほど、とても美味しいカナッペ(とワイン)ですので、ぜひぜひご紹介したいと思います。
▲ツム・シュヴァルツェン・カメールは、ウィーン旧市街のほぼ中心部にあり、ウィーンのランドマークとなっているザンクト・シュテファン大聖堂から徒歩数分。地下鉄(U-Bahn)のシュテファンスプラッツ(Stephansplaz)駅で下車すると便利です。店の通りには、店名にもなっている黒いラクダの飾り看板が出ていますので、それを目指してあるきましょう!
▲創業は1618年!なんと400年もの伝統を誇る、ウィーンでも屈指の老舗中の老舗です。かの天才作曲家ベートーヴェンもツム・シュヴァルツェン・カメールの常連だったのだとか。また、名物のカナッペはオーストリア大統領主催のレセプションでも提供されるのだ僧です。とにかく、すごく歴史のある名店なのです。
にも関わらず、ツム・シュヴァルツェン・カメールは決して肩肘張ったところがなく、カジュアルな服装で気楽に入ることができます。というのも、ツム・シュヴァルツェン・カメールの営業のメインは、立ち飲みスタイルのカフェバーだからです。
私が訪れたのは土曜日の午後でした。あまりの人気のために、店内に入りきれないお客さんが店頭でワイン片手にワイワイやっていました。この日の最高気温、0度ですよ。極寒の中、寒い思いまでしてツム・シュヴァルツェン・カメールで飲みたいってことなんでしょうね。こんなに繁盛しているお店ってウィーンでもなかなかないのでは?
▲人混みをかき分けて、店内に入ってみました。もちろん店内も大賑わい。ワイワイガヤガヤ皆さん楽しそうに飲んでいました。
▲さて、私のお目当てはカナッペです。カウンターのガラスケースの中には、見た目も鮮やかなカナッペが、十数種類きれいにディスプレイされていました。
▲うーん、どれも美味しそう。まるでジュエリーのような、目に鮮やかなディスプレイなので、迷ってしまいますよね。1つ1.30EUR~という良心的なお値段なのもありがたいです。
▲ツム・シュヴァルツェン・カメールの数あるカナッペのかなでも、とりわけ名高いのが、こちらの淡い紫色のカナッペ。黒パンの上に赤キャベツとリンゴ、ツナがトッピングされています。それに、プチケーキもあるんですね。小さいながら、一つ一つどれも手が込んでいて、美味しそうです。見た目に釣られるがまま、食べたいものをバーテンさんに指差してとってもらいました。
▲会計はカウンターで行わずに、店内を動き回っているボーイさんにお願いします。白いジャケットを来た人がボーイさんで、人でごった返した店内を器用に立ち回っていました。ドリンクのオーダーもついでにお願いしました。
▲ツム・シュヴァルツェン・カメールのカナッペには、ぜひ白ワインを合わせてみてください。こちらで提供される白のグラスワインは、グリューナー・ヴェルトリーナー(Grüner Veltliner)種のもので、クセがなくサラッとしていて、ゴクゴクいけちゃうんです。ベートーヴェンも大のお気に入りで、ツム・シュヴァルツェン・カメールからダース単位で大量に購入していった記録が残っているのだとか。カナッペとの相性が最高で、ついつい飲み過ぎちゃいますよ!