ホテル直前予約アプリ「Tonight」が、香港の「ホテルクイックリー(Hotelquickly)」に吸収される

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当ブログでも数回に渡りご紹介したことがある、ホテル直前予約アプリ「Tonight」が、今、大きく変わろうとしています。なんと、Tonightというアプリは廃止され、全面的に「ホテルクイックリー(Hotelquickly)」というアプリに移行するのです!

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Tonightとは?

Tonightは2014年6月17日に初めてリリースされ、主に国内ホテルの直前予約専用のアプリとして、株式会社グリーの傘下で運営が行われてきました。アプリのアイデアやデザイン、使い方が、アメリカのホテル直前予約アプリ「Hotel Tonight」とそっくり(それも名前まで!)であったため、Hotel Tonightのコピーキャットであると揶揄されることもありました。

リリース当初は登録されたホテルも限られていて、かなり使えないアプリだったのですが、徐々にホテル数も増え、さらに近隣アジアのホテルも取り扱うようになり、また頻繁にポイントバックキャンペーンクーポンサイトでのクーポン配布などを行うなどしたために、徐々に利用者を増やしていきました。私もこのアプリには何度か厄介になったことがあります。

Tonightからホテルクイックリーへ!

そのTonightが、グリーから「ホテルクイックリー」に買収されたのが、今年の2月のことでした。ホテルクイックリーは2013年3月にサービスが開始されたホテル直前予約アプリで、いわばTonightの先輩です。香港を拠点とし、主にアジア各国のホテルを取り扱っています。

2月の買収から5ヶ月間の準備期間経て、いよいよ7月22日からTonightの吸収が始まるとリリースされています。Tonightのアカウントをお持ちの方は、そのままの状態で自動的にアカウント情報がホテルクイックリーに引き継がれるとのことです。詳細は以下の通り。

  • 7月22日より順次Tonightアプリからホテルクイックリーアプリに移行を行います。
  • 7月22日以降、Tonightアプリ内にホテルクイックリーアプリのログイン用画面が表示されます。(表示後、Tonightを利用した宿泊ができなくなります)
  • Tonightアプリをお使いの皆様はホテルクイックリーログイン用画面からログインしてください。
  • ログインについては、現在Tonightでお使いのユーザーIDおよびパスワードでログインすることが可能です。
  • 現在お持ちのTonightポイントについては引き続きホテルクイックリーで使用可能です。
  • 移行期間は7月22日から8月5日まで設定しております。8月6日を過ぎますとTonightアプリはストアから削除されます。

とのことですので、Tonightは8月6日以降は全く使えなくなるそうです。完全に運営が香港に移行するのでしょうかね。

買収・統合の影響は?

さて、このTonightからホテルクイックリーへの移行でどのような影響が出てくるでしょうか、考えてみました。(あくまでも素人の分析ですので当てにしないでくださいね。)

1. 国内ホテルが取りにくくなる
Tonightは一部の例外を除き国内ホテルに特化していました。また、日本語をベースにし、日本人がメインターゲットでした。一方、ホテルクイックリーはアジア各国のホテルを取り扱っています。また既にアジア圏の9つの言語に対応しており、ターゲットはこれらの言語の使用者ということになります。

ということは、移行後は日本人利用者はアジアのホテルが利用しやすくなるというメリットはあるものの、その反面、アプリ利用者のパイが増えたことにより、日本国内のホテルが取りにくくなるということが予想されます。国内出張などでTonightを活用してきた方などにとっては、デメリットが大きいでしょう。

2. キャンペーンが少なくなる
Tonightは、ポイント還元キャンペーンやクーポンサイトでのクーポン配布を頻繁に行っていました。これは日本国内のマーケティングに通じているグリーの傘下だからこそ出来た戦略です。しかし、ホテルクイックリー移行後は必ずしも日本の事情に精通した組織がマーケティングを担当するとは限らず、おそらくかつてのようなキャンペーンは行われないのではないかと考えられます。

実際、私が記憶する限りでは、買収が成立した2月以降、Tonightではかつてのような大盤振る舞いのキャンペーンは行われておりません。おそらく、今後も行われることはないと思います。

このように考えてみますと、Tonightのホテルクイックリーへの吸収・統合は、我々日本人利用者にとってはデメリットのほうが大きいのではないでしょうか。今後このアプリがどのような展開をしていくのか、注視していく必要がありそうです。

▼ホテルクイックリー公式サイトに掲載されている香港オフィスの集合写真です。若い活気のある企業っぽい……