デルタ航空のフライトでサンフランシスコ近郊のサンノゼ空港からラスベガスに飛んでみました。今回搭乗したサンノゼ⇔ラスベガスのDL5810便は実際に運航しているのはコンパス航空という耳慣れない会社ですが、デルタと提携関係にあり、デルタの名を冠した便を飛ばしています。デルタのサイトから予約もできるので、ほぼデルタのフライトとみなして構わないでしょう。
アメリカの国内線を利用する際に留意しておきたい点が一つあります。それは、大手レガシーキャリアですら受託手荷物に料金がかかるという点です。それも荷物1点につき25ドル程度という結構な額で、各エアラインの公式サイトでチケットを予約する際にはその額が含まれていない場合が多いんです。何も知らずに空港のチェックインカウンターに行き、「手荷物を預けようとしたらいきなり25ドル徴収されてもめた」なんてことにならないようにしましょう。
▲サンノゼ空港は比較的混雑していないため、他のアメリカの空港に比べてチェックインや保安検査はスムーズでした。いよいよ搭乗です。手荷物手数料を払いたくないがために、機内に荷物を持ち込む人がかなりいました。
▲今回搭乗した機材はエンブラエルのE-175という76人乗りのナローボディー機。エコノミークラスは左右に2-2の座席配置になっています。
▲シートはごく普通のもので、若干使い古されたような印象はあるものの、これといった特徴はありません。国内線の機材なので、エンターテイメントシステムは搭載されていません。
▲シートピッチは31インチでエコノミークラスの標準のレベルです。LCCよりは若干広く感じる程度でしょうか。
▲シートポケットの中には安全のしおり、有料メニュー、オリジナルの機内誌が入っていました。
▲飛行機が動き出し、CAさんによる機内安全説明が始まったのですが、このCAさんがかなりの存在感を放っていました。日本のCAさんといえば、細身で髪をきちんと結わえ、いわゆる清楚な感じの人が多い(エアラインの方針なのでしょうが)のですが、アメリカのCAさんはそれぞれに個性的で多様ですよね。特にこの方、ふさふさの髪に真っ赤なマニキュア、そしておおらかな雰囲気で、私の目にはいかにも「アメリカ」らしく映りました。
と、好印象だったのもここまで……
▲いよいよ離陸という段階になったのですが、通路を隔てた反対側に座っていたインド系の初老の男性が、バッグを膝に抱えたままでした。CAさんはそれに気づいているはずなのですが、声掛けすることは全く無く、結局このままの状態で離陸してしまいました。日本であれば、まず間違いなく注意を受ける案件なのですが、一体どういうことなのでしょうか?アメリカでは離着陸の際に、手荷物を抱えたままでもOKなのでしょうか?
▲他にも気になる点がいくつもあります。頭上のエアコンの通気口が、かなり汚れていました。CA呼び出しボタンも薄汚く、全く掃除をしていない様子。ウウッ……
▲さらに、シートポケットには丸められたティシュペーパーが!これにはゲンナリしてしまいました。
▲座席と期待の内壁とを固定しているジョイント部分にも、かなりのゴミが溜まっています。こりゃ、ぜんぜん掃除していないっすね。キッタネェヨ。
▲シートテーブルを倒してみると、表面には何かの食べかすがついたままでした。ウワーッ!
▲フライト中には、ソフトドリンクとデルタブランドのクッキーが無料で配られたのですが、前のフライトの利用者が食べたクッキーのかけらがテーブルについたままだったのですね。乗客入れ替えの際に掃除しないのでしょうか?
▲やっとラスベガスに到着。サンノゼからラスベガスまでは1時間強のフライトでしたが、テンションを下げるようなことばかりでとても長く感じられました。気持ちを切り替えて、ベガスでおもいっきり遊んでやるぞ!
今回のデルタ(コンパス航空)のフライトは、かなり後味の悪いものでした。アメリカのレガシーキャリアの国内線は、皆このようなレベルなのでしょうか?だとしたら、サウスウェスト航空などのようなLCCにシェアを奪われ、経営危機に陥ってしまうのもわかるような気がします。レガシーキャリアよりもLCCの方が満足度が高いというのは、レガシーキャリア、危機感を持ったほうがよろしいかと。