By saku_y |
本日、AirAsia Japan(エアアジア・ジャパン)事業における、AirAsiaとANAの提携解消が正式に発表されました。エアアジアが保有しているエアアジ・ジャパンの全株式をANAが取得し、エアアジア・ジャパンはANAの完全子会社となるとのことです。
詳細についてはこちらの記事に詳しいので、ご参照ください。
Aviation Wire 「全日空、新LCC設立へ『現状上回る規模』エアアジアと合弁解消」 »
さて、エアアジア・ジャパン事業失敗について、エアアジア側、ANA側双方の要因(と言うか個人的な不満)をここに書いておきます。
まずエアアジア側の問題点としては、東南アジアでの成功モデルを、日本でも押し通そうとしてしまったことが挙げられます。例えばウェブサイト。エアアジア・ジャパンのサイトは、東南アジアのそれに組み込まれる形になっていました。そのため日本人にとっては使い勝手が悪く、支払画面までたどり着きにくいサイトでした。
トニー・フェルナンデスは、東南アジアでのパターン化されたビジネスモデルがそのまま日本でも通用すると慢心していたのだと思います。しかし、この日本というガラパゴス化された市場では、それが通用しなかった。そして、早い段階での対策を講じる事無く、東南アジアモデルをゴリ押ししたがためにここまで来てしまったのではないでしょうか。
一方ANAは、LCCをどのように位置づけようとしているのかはっきりしませんでした。今回のエアアジア・ジャパン事業の失敗の一因として、ANAの中途半端な姿勢でがあったように思われます。フルサービスで5つ星を誇るANAの中では、LCC事業は相容れるものではありません。その矛盾をどのように乗り越えていくのか、ANAには未だにはっきりとしたビジョンがないようです。このままでは、新LCCを立ち上げたとしても、エアアジア・ジャパンの二の舞になりかねないのではないでしょうか。