中距離LCCのスクートでシンガポールまで行ってみた!TZ201搭乗記

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先日の記事で予約方法をご紹介したとおり、シンガポールを拠点とする中距離LCCのスクートを利用して、台北経由でシンガポールに行って来ました。今回はその模様をレポートします。

今回搭乗したのは、スクートTZ201便。成田12:10発、途中台北を経由し、シンガポールに同日19:55着というスケジュールです。トータルでは8時間45分という長時間のフライトになります。LCCでの長時間のフライトは初めてなので、快適に過ごせるかどうか試してみようと思います。

チェックイン

スクートは成田空港第2ターミナルを利用しています。私が到着したのは、出発およそ2時間前。幾人か列が出来ていましたが、皆さん次々にチェックインを済ませ、さほど待たずに自分の番になりました。ちなみに、ウェブチェックインやセルフチェックインなどのサービスにはまだ対応していません。

チェックインで手渡された搭乗券がこちらです。台北で降りずシンガポールまで向かう乗客の搭乗券には、上部に赤く手書きで「SIN」と記入されます。

経由便ですので、経由地の台北で一度降機しなければなりません。台北での手続きについて記された手引きもチェックインの際に手渡されます。

今回のフライトでは、預入手荷物はなし。すべて機内に持ち込みます。機内持ち込みが認められたバッグには、スクートの黄色いタグが付けられます。

機内持ち込みについては、7kgを超えないもので、かつ54cm×38cm×23cm以内のものという条件があります。パソコンなどを持ち込む場合は、これに加えて3kgまでのバッグ1つが認められます。

チェックインの際に荷物の重さを厳密に量ります。7kgまでという制限は結構厳しいので、事前に重さを確認しておいたほうがいいですね。ちなみに私の場合、2日分の衣類+本や小物+キャリーバッグで、全体で6kgでした。

搭乗&機内の様子

では早速搭乗してみましょう!今回のゲートは97番。第2ターミナルのシャトルトレインに乗り、サテライトの一番端にあるゲートまで赴きます。結構な移動距離になります。(追記:第二ターミナルの本館とサテライトを結んでいたシャトルトレインは、2013年9月27日に廃止されました。現在は動く歩道が設置されています。)

スタンダードなシートはブルー。それに対しイエローは、足元が広かったり2席しか並んでいなかったりなど、ちょっとだけプレミアムなシートになっています。私はもちろんブルー(笑)。

成田から台北までの搭乗率は約8割弱。ブルーシートはほぼ満席、しかしイエローシートはほぼ空席という、みごとな住み分け状態が出来ていました。考えることは皆同じで、少しでも安く抑えたいんですよね。

通常B777-200のアブレストは3-3-3が一般的なのですが、スクートでは3-4-3となっており、一席多く詰め込んでいます。そのため通路も狭くなっており、搭乗で通路を通った際、荷物を何回も通路側の席にぶつけてしまいました。

ブルーシートに座りました。シートピッチはやはり狭いですね。余裕はほとんどありません。私は窓側の席でしたので、通路に出る度毎に、いちいち隣の人に立ってもらわなければなりませんでした。長時間のフライトでは、これはかなりのストレスになります。

シートポケットの中身です。安全のしおり、機内誌、機内販売カタログ、スクートTV案内、機内食メニュー。いくつか日本語表記はされていましたが、それほど親切な記述ではないので期待しないほうがいいでしょう。

目の前には、ドーンとスクートTVについての広告が。スクートTVとは、機内WiFiを利用したエンターテイメントシステムのことで、タブレット端末を借りて見ることもできますし、自分のタブレット端末からもアクセスできます。ただし、どちらももちろん有料です。

こちらがスクートTVのプログラム。見た限りでは日本語表記は一切ありません。字幕等でカバーできるのかもしれませんが、決して日本人向けには作られていないようです。

ここがだめだよ、スクート

一番気になったのは、清掃が行き届いていない点です。例えば、シートテーブルの背面。ソースがこびりついたままです。テーブル自体はさっと拭くのでしょうが、それと向かい合っているシート背面には神経が行き届かないのでしょう。

続いて、通気口。綿埃がこびりついていました。「どんだけ掃除してないんだよ!」って突っ込みたくなるくらい多量の綿埃。旅のウキウキ感が一気に冷めます。これははっきり言ってヒドイね。

経由地の台北桃園国際空港にて

TZ201便は台北桃園国際空港を経由します。台北で降りる方はここでさようなら。シンガポールまで乗り継ぐ人も、いったん降機して再搭乗する必要があります。

台北には30分以上遅れて到着しました。第2ターミナルで降機すると、ゲート直ぐのところに係員が待ち構えています。シンガポールまでの乗客は呼び止められ、搭乗券のチェックを受け、再搭乗カードを受け取ります。この赤いカードがそれです。エバー航空のロゴが入っていますが、エバー航空が再搭乗チェックの業務を請け負っているためなのでしょう。

搭乗券は、成田で発券されたものがそのまま有効となり、座席の変更などもありません。今回はおよそ20人強がシンガポールまでの乗り継ぎ客で、残りはすべて台北で降りたようでした。

乗り継ぎ客は到着フロアから出発フロアに移動しなければなりません。その際、手荷物検査を受ける必要があります。「Transfer」の標識を辿っていってください。写真奥で手荷物検査を行い、エスカレーターで上のフロアへ上がります。見落としがちなところにあるので、気をつけましょう。

手荷物検査を終え、搭乗口にたどり着きました。すでに台北から乗り込む搭乗客でごったがえしていました。

ちょっと待つとすぐに搭乗が始まりました。降機から再搭乗まで、30分もかかっていません。台北桃園国際空港での乗り継ぎ時間中には、ショッピングや飲食をする余裕はないと考えてください。

台北からのフライトはほぼ満席で、ぎゅうぎゅうになります。ほとんどが台湾人で、日本語の機内放送もなくなりますので、完全アウェイ状態です。

機内食

さて、成田を発って台北を経由し、はや5時間。スクートは原則として機内への飲食物の持ち込みは禁止なので、この間全く食べ物を口にしていません。いい加減小腹がすいてきたので、機内食をオーダーしてみました。

今回オーダーしたのがこちら。「レザおばさんのモロッコ風チキン」です。支払いはシンガポールドル(SGD)が基本。日本円でも支払い可能ですが、お釣りはSGDオンリーとなっています。また、10SGD以上の支払いではクレジットカードが利用できます。

クレジットカードで支払いオーダーを完了しても、なかなか料理を持ってきてくれません。ギャレーでは何やら慌ただしく動いています。オーダーしてから20分、ようやく届けられたのがこれです。

ちょっと見た目が微妙かな。油ギッシュな揚げパンも付いて来ました。というか、フォークやスプーンがない!これをどうやって食べろと?CAさんに言ってすぐに持ってきてもらいましたが、スプーン等をつけずにサーブするという初歩的なミス、サービスの粗さが目立ちます。

肝心のお味の方は…

う~ん、微妙。食べられないこともないけど、10SGDも出して食べるようなものでもないような気が…。それにこの揚げパン、油が雫となってフィルムに浮き出ているほど油ギッシュで、ちょっと御免被りたい感じです。

シンガポール到着!

やっとシンガポールに到着です。第2ターミナルの一番外側の駐機場に駐機しました。スケジュールよりも1時間以上のディレイ。つまりは成田→シンガポールに10時間を費やした計算になります。

あの狭い席でのロングフライトはかなりつらく、シンガポールに到着した時には既にクタクタでした。通常の直行便だと、せいぜい7時間程度のフライトですので、およそ1.5倍の時間がかかったことになります。

確かにスクートは安いことは安いのですが、時間やサービス、快適性、清潔感などを考慮したうえで、レガシーキャリアよりおすすめできるかというと、かなり躊躇してしまいます。スクートは就航して間もないので、これからブラッシュアップしていかなければならない点が相当あるように感じられました。

シンガポール・チャンギ国際空港のトロピカルな屋内庭園が、疲れを癒してくれました。やっぱりチャンギは世界一の空港ですね。

(追記)
2013年4月26日より、スクートの台北桃園国際空港の利用ターミナルが、第1ターミナルに変更されました。ご注意ください。

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