アンコール・トムの中心、バイヨンに行ってみた!

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アンコール・ワットの北側には、アンコール・トムがあります。アンコール・トムとは、高さ8m、一周12kmの城壁に囲まれた古代都市のことで、アンコール・ワットの建造から半世紀ほど後の12世紀後半に作られたと言われています。現在では、そのほとんどが鬱蒼とした密林に覆われており、現在では当時の面影を残しているのは、中心部にあるバイヨン寺院と王宮跡などに限られています。

今回は、アンコール・トムの中でも最も重要とされ、アンコール・トムの中心部に位置するバイヨン寺院をご紹介します。シェムリアップの街からは直線距離で8kmほど離れていますが、トゥクトゥクを使って移動するととても簡単にアクセスできます。

バイヨンは、現在も日本の援助により修復が進められています。入り口には、日本とカンボジアの友好関係を示すメッセージボードがありました。

裏側には、崩壊してしまった石材が山のように積み上げられていました。ここから様々なパーツを探し出し、パズルのように組み立てて元の形を復元していくのは本当に大変なことだと思います。地道な努力に頭が下がりますね。

さて、崩壊を免れた部分は、未だに建設当時のクメールスマイルを湛えています。アンコール・ワットがヒンドゥー教にもとづいていたのに対し、バイヨンは仏教寺院として建立されたため、若干雰囲気が異なります。弥勒菩薩の柔和で穏やかな表情が印象的ですね。バイヨンには、このようなクメールスマイルが施された塔が、数十残っていて、かなり見応えがあります。

壁面には、アンコール・ワットと同様に細かなレリーフが彫られていました。アンコール・ワットのレリーフは、古代インドの叙事詩『ラーマーヤナ』をモチーフにしていたのに対し、バイヨンのレリーフはより世俗的で、当時の人々の生活の様子が彫られているのだそうです。

上ばかり見ていないで、足元にも目を配ってくださいね。こういった細かな彫刻が至る所にあって、歩く時に注意していないと蹴って壊してしまいそうです。

バイヨンは、まるで迷宮のように複雑で、至る所に門や階段があったり、細い回廊があったりします。一周りするには、少なくとも1時間程度は見ておきたいものです。じっくり見て回りたいのならば、2時間は欲しいですね。

回廊の内部には外からの光がほとんど入ってこないため非常に薄暗く、所によっては照明が必要な場合もあります。携帯電話の明かりを頼りにして、内部を歩きまわりました。

塔の内部を下から見上げたところです。内部は空洞で、天井がとても高くなっています。写真では明るく写っていますが、肉眼ではほとんど真っ暗です。コウモリが巣食っているらしく、動物の糞の臭いが強烈でした。

バイヨンの中心部、中央祠堂には、仏像が祀られていました。こちらをお参りするには、靴を脱ぐ必要があります。尼僧2人が絶えず仏像を守っていました。賽銭箱にお賽銭を入れお祈りしましたが、特に作法とかは無いのでしょうか?その辺はよくわかりません。

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